北アルプス 登山記録

【北アルプス】後立山連峰 縦走(その3)~八峰キレットを越えて鹿島槍ヶ岳へ!~

投稿日:2016年10月16日 更新日:

北アルプス、後立山縦走5日目です。長きに渡った後立山の縦走もいよいよ終盤。今日は核心部ともいえる八峰キレットを越えて鹿島槍ヶ岳へ向かいます!

後立山縦走:五竜山荘~五竜岳~八峰キレット~鹿島槍ヶ岳

唐松、五竜に続き本日も快晴。赤と青に染まる、エキゾチックな雰囲気がたまりません。風が強くて寒い中でも、皆さんきれいな空に釘づけです。この時間をテントの中で寝て過ごすなんてもったいないですもんね。

今日は日曜日ということで、ほとんどの方は五竜岳から遠見尾根を介して下山する様子。私は後立山屈指の難路を行くということで、ある意味今日が勝負日。気を引き締めて行かないとですね。

五竜山荘~五竜岳

昨日も通った五竜岳への道を登り、五竜岳山頂付近の八峰キレット分岐に到着。

朝は肌寒くても歩いているとすぐ暑くなるので、アウターで体温調整することが大切。ザックを背負っている背中が汗をかき、休むと冷えるんですよね。これが厄介。

MONTANEのシェルは薄くて軽量なのに防風性能が高く、かなり重宝しています。

鹿島槍ヶ岳への道のりは遠く、アップダウンも多そうですね。

噂で聞いていても、結局は自分で歩かなければどんな道なのかわかりません。八峰キレット、一体どんな道なのか?八峰キレットといえば北アルプス三大キレット、強いては日本三大キレットの一つでもあります。不安な気持ちもありますが、どちらかと言えば楽しみな気持ちが大きくて。

ドキドキしながら進みます。

鹿島槍ヶ岳に向けて一度大きく高度を下げます。ザレた坂道なので滑らないように気を付けながら慎重に。

その後はドキドキワクワクの岩稜歩きが続きます。

人気の縦走路ということもアリ、難しい所、危険な所にはペンキ等の案内が多いので道迷いはあまりないかと。

G4、G5と名付けられている岩のこぶを通り過ぎるんですが、特段難しいというわけでもなく、結構サクサク進んじゃいます。それにしてもG4、G5ってどんな意味なんでしょう?

雷鳥がサミットでも行ってるんでしょうか(๑´ڡ`๑)

北アルプスと言えば岩稜歩きですが、こういったザレた細い道の方が怖かったり。柵があるわけじゃなく、岩にホールドできるわけでもなく、下を覗けば相当な角度の滑り台になっているので気を付けないと。

もはやお馴染みとなった垂直梯子なんかも普通に出てきますが、北アルプスではどこでもありますからね。一番有名なのは槍ヶ岳の山頂付近でしょうか?今のうちから耐性を付けておきましょう。

北尾根ノ頭、口沢ノコル

北尾根ノ頭口ノ沢のコルなど、休めそうなスペースで小休止しながら進んで行きます。

北アルプスの山行もこれで4回目となり、稜線歩きにだいぶ慣れて来たのか、結構いいペースで進んできました。ここまでで大体半分くらい。

さあさあ、後半戦行きます!今日は「山が好き 酒が好き」Tシャツを着ているので気合も十分。

五竜山荘の名物Tシャツ「山が好き 酒が好き」

北アルプスの山小屋では大体どこもオリジナルTシャツが売られていますが、これは五竜山荘の名物Tシャツなんです(๑´ڡ`๑)

このTシャツの存在は知った時、「五竜に行ったら絶対買いたい!」と一目惚れ。昨日五竜山荘に着いた瞬間、まずこれを購入しました。

山が好き 酒が好き

山ヤを引き付ける不思議な魅力がありますよね。私にはドストライクです。欲しい方は五竜山荘へ。五竜岳は本当おすすめの山ですしね。

歩みを進めると、結構な角度の岩場登りが続出。両手両足を使い、三点支持を忘れずに登ります。鎖もありますが、登りの場合はあくまで補助的に使い、岩を両手でホールドした方が登りやすい場合も多いですね。

逆に下りでは鎖を活用した方がスムーズに降りられると思いました。

キレット小屋

キレット小屋・・・八峰キレット直前の狭い鞍部に建ち、鹿島槍ヶ岳縦走者を守る心強い存在です。本当に、北アルプスの山小屋はすごいところにあることが多いですね。狭さゆえに、小屋の目の前が縦走路に指定されています。スペースがないのでテント場はありません。

今年はすでに営業しているので山小屋の前で小休止。

キレット小屋からはほぼ垂直の壁を登り・・・

途中にあるこの手作り感満載の階段。ちょっと怖い感じもしますが、針金でしっかり固定されているのでご安心。

キレット小屋の後は道が細いのなんの。木材一本の道を渡ったりと、スリル満点。しっかり鎖をつかんで渡れば問題ないですが、下に落ちたら天国へ直行ですからね。ここは慎重に。

八峰キレット

ここから先が八峰キレット核心部。混雑する場合は譲り合いの精神が大切です。

さて、八峰キレットの核心部ですが、歩いているとキレット感をそこまで感じることなく通過できました。そもそもキレットとは、尾根道がV字状にくぼんでいる場所のことを指しますが。実際にあ歩いてみるとアップダウンを意外と感じにくいものかもしれません。

遠景で見ると大きく落ち込んでいるんでしょうが、キレットじゃなくても岩を(ほぼ)垂直に登ったり下りたりする場所は随所にあるので、そこまでキレットは関係ないのかも?とか思いました。

ただ、3大キレット(大キレット、不帰キレット、八峰キレット)の中で、ここ八峰キレットが一番安全っぽいことを聞いたことがあるので、大キレットなどはもっと怖いのかもしれません。安全に通れるならそれが一番です(๑´ڡ`๑)

八峰キレットを越え、鹿島槍ヶ岳の双耳峰とそれを繋ぐ吊尾根が迫ってきました!

2つあるピークのうち、まずは北峰へ向かいます。その後の縦走路は南峰から続いているので、まずは北に向かうわけです。

そして、鹿島槍ヶ岳北峰(2,842m)登頂です!!

雲一つない快晴で最高!ついに鹿島槍ヶ岳まで来たのかと思うと胸アツ。風が強いので山頂をほどほどに楽しみ、次いで北峰から吊尾根、南峰に登り返します。

この北峰から南峰に移る、吊尾根歩きが楽しいんです。これだけ端正で美しい双耳峰はそうそうありません。ゆるやかな吊尾根を歩きながら、これまでの縦走路を思い返すと、疲れた足も軽くなるってものですね。

鹿島槍ヶ岳

鹿島槍ヶ岳南峰(2,889m)登頂しましたー(๑´ڡ`๑)!!南の方が北より数十メートル高いので、南峰が真の頂上となります。いやぁこれは嬉しい。達成感の塊よ。これまで歩いてきた縦走路を振り返り、満足満足です。

20kgの荷物背負って、この山肌を歩いてきたのかと思うと感無量です。

鹿島槍ヶ岳~冷池山荘

鹿島槍ヶ岳まで来たら後は下るだけ。しかし、五竜岳から鹿島槍ヶ岳まではかなり距離があったので結構ヘロヘロ。「無事に下山するまでが登山」です。

冷池山荘(つめたいけさんそう)に到着。山小屋の営業が今日まで(今日の泊りまで)ということで、小屋は静かで、宿泊者も数人のようでした。テントの受付をして、テント場へ移動。

ちょっとでも風を凌ぎたいので、ハイマツの間にあるスペースにテントを張りました。実は今日の夜から天気が崩れる予報なんです。

冷池山荘でコーラとビールを買って、ささやかな打ち上げを開催しちゃいます。縦走してピーク踏んで景色楽しんで最後はビールとか北アルプス最高か。

夕方になると予報通り雲が多くなってきました。明日は雨予報ですが、ここまでの好天を考えればそれくらい頑張れるというものです。

テントは私一人で誰もいないので、ビール飲んで音楽聞いたり、ここまでの縦走路を思い返しながら、心地よい眠りにつきました。

後立山縦走(6日目):冷池山荘~爺ヶ岳~扇沢

北アルプス、後立山縦走6日目(最終日)です。

6日間に及んだ後立山の縦走登山も今日がいよいよ最終日。まだ山に居たい気持ちと下山してほっとする気持ち、どっちもある最終日。無事家に帰るまでが登山ですからね。最終日もしっかりいきましょう。

縦走登山すると最終日がいつも雨になるジンクス発動中。天気予報通り昨晩遅くから雨が降り始め、今朝もなかなか降ってますね。そして何より風が強い。ハイマツの中にテント張ったのは正解でした。最後の食料を使い切って、後は本当に下山するだけ。

冷池山荘を過ぎたころから雷鳥ファミリーが大量にお出迎え。寒い地域にのみ生息している珍しい鳥で、日本では北アルプスや南アルプスに約3,000羽生息しています。

冬でも寒い高山帯で越冬する彼ら。もこもこの白い冬羽に衣替えしている途中みたいです。

爺ヶ岳

ガスっていて何も見えませんが、それでも素通りはどうかと思い、ピークは踏んでおきました。北アルプスのじいさんこと、爺ヶ岳(2,669m)登頂しましたー(๑´ڡ`๑)!

鹿島槍ヶ岳は北峰と南峰の双耳峰でしたが、爺ヶ岳は北峰、中峰、南峰の三峰からなる珍しい山です。名前の由来は雪形が種まき爺さんに見えることから来ているらしい。

種池山荘

種池山荘に到着。こちらも営業が昨日までということで、ちょうど山小屋の方々が下山する場所に出くわしました(左に写っている人たち)。

冷池山荘から2時間くらいのところにあるので、爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳登山ではありがたい存在です。雪トラブルに悩まされていた種池山荘、いまでは鉄骨造りだというので心強い。

柏原新道

種池山荘を過ぎた後は柏原新道という登山道を使って扇沢まで下山します。直線的な道は少なくて、急勾配の石階段の道が続く。こういう道を下山で使うと膝への負担が大きいんですよね。どんな風に歩いても膝への負担が不可避であがががが。

標高が下がると紅葉が美しかったです。雨で紅葉した葉が艶やかです。やっぱり赤紅葉は美しい。

登山口まで下りてきました!

扇沢

柏原新道登山口から歩いて10分。バス乗り場の扇沢に到着です。北アルプス南部の玄関は間違いなく上高地ですが、北部は扇沢かなと思います。

時期、曜日によっては扇沢⇔新宿の便もあるんですが、今の時期は土日だけ。今日は平日なので、扇沢から長野に行き、乗り換えて新宿まで帰ります。

どうやら雨なのは山だけで、下は晴れているみたい。山の写真ばっかり撮った後に町の写真撮るの新鮮な感じ。

長野駅の善光寺口は和を意識した造りとなっております。こっちがメイン口かな。スタバもあるし。スタバで休んだ後はバス乗り場へ移動して、後は新宿へ帰るだけ。無事に後立山の縦走達成です(๑´ڡ`๑)!

登山データ

  • 日程:2016/10/12~2016/10/17
  • 詳細:2016/10/11 新宿⇒長野駅
    :2016/10/12 長野駅⇒栂池高原⇒白馬大池山荘(テント)
    :2016/10/13 白馬大池山荘⇒白馬岳⇒栂池高原⇒ゲストハウス
    :2016/10/14 ゲストハウス⇒八方尾根⇒唐松岳・唐松頂上山荘(テント)
    :2016/10/15 唐松頂上山荘⇒五竜岳・五竜山荘(テント)
    :2016/10/16 五竜山荘⇒八峰キレット⇒鹿島槍ヶ岳⇒冷池山荘(テント)
    :2016/10/17 冷池山荘⇒爺ヶ岳⇒扇沢⇒長野駅⇒新宿
  • メンバー:ソロ
  • 主なピーク:白馬岳(2,932m)、唐松岳(2,696m)、五竜岳(2,814m)、鹿島槍ヶ岳(2,889m)、爺ヶ岳(2,669m)

後立山縦走まとめ

とにかくおすすめの縦走路。歩きやすさ、適度な難易度、縦走の充実感、そしてなにより得られる絶景がハイレベル。小蓮華岳からの白馬三山、八方池の水鏡、貫禄抜群の五竜岳、美しい鹿島槍ヶ岳。これだけの景色が一つの縦走で見れるなんて夢のようなコースだと言っても過言ではないです。

後立山連峰は高山植物の宝庫でもあるので、夏に来れば緑の山肌に美しい高山植物が咲き乱れ、秋の渋い景色とは異なる表情を楽しむことができます。

白馬岳から鹿島槍ヶ岳まで行くのはかなり大変なので、全て歩かなくても白馬から唐松とか、唐松から五竜とか、豊富な山小屋を活用し、スケジュールと自身の登山経験に合わせたコースを組むことが可能ですね。

「北アルプスで縦走したいけど、どこに行こうか悩んじゃう」という方は、後立山から初めてみてはいかがでしょうか。

この山行、他日程のブログ

           

  1. ぴぽぱ十勝 より:

    「山が好き、酒が好き」Tシャツ、いいですね。
    「旅が好き、酒が好き」Tシャツがあったら欲しいな。

  2. 清宮 健太 より:

    それもいいですねぇ(๑╹ڡ╹๑)p♪
    自分へのお土産ってあまり買わないのでこれは即決で購入でした。
    そういえばですが、ぴぽぽ十勝さん電車の旅お疲れ様でした(๑´ڡ`๑)

  3. ぴぽぱ十勝 より:

    北海道の人は電車の事を「汽車」と言うんです。その方が旅情があっていいでしょ?
    本数が少ない路線は結構大変です。
    自転車旅が終わったら、鉄道旅もチャレンジして下さいね。
    って、まずは自転車旅再開ですね。楽しみにしてますよ~!

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名前:清宮(きよみや)
2016~2017年、自転車日本一周達成。日本一周中に山の魅力に気づき、そのまま登山と山岳写真にハマる。でっかいカメラ担いで日本中の山を歩いています。夢は山ガールと登山すること。


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