八ヶ岳 登山記録

【北八ヶ岳】蓼科山 雪山登山~広い山頂から八ヶ岳を眺める厳冬期百名山~

投稿日:2017年1月18日 更新日:

 

昨日は北八ヶ岳の「北横岳」にて雪山・冬山デビューを果たし、下諏訪駅にあるネットカフェで就寝。本日は引き続き冬山登山に挑みます。挑戦相手は日本百名山であり、北八ヶ岳の最北に位置する蓼科山(たてしなやま)。標高は2531m、美しい円錐型の山容から「諏訪富士」の別称を持つ山。

蓼科山 雪山登山

下諏訪駅の改札には「万治の石仏」が鎮座しており、圧倒的な存在感。下諏訪の指定文化財として石仏が別場所にあるそうな。阿弥陀如来として祀られているそうで、万治の石仏がある場所は「石仏」という地名らしいですよ。

そんな下諏訪から、本日の登山スタートです!

2日連続の雪山登山、2日目は「蓼科山」へ

昨日と全く同じ行程を辿り、下諏訪から茅野駅へ移動、ここからバスに乗る。北横岳しかり、蓼科山も公共交通機関だけで登山口までアクセスできるため、私のように車を運転したくない人におすすめの山ですね。

本日の降車地は北八ヶ岳ロープウェイ少し手前「石臼代別荘地」、ここから蓼科山の登山口までは徒歩となります。冬季以外は登山口までバスが出てるんですけどね、冬は運休です。

少し歩くと左手に蓼科山が見えてきました。登山口へのアクセスで、これから登る山が見えると嬉しいですね。山容が分からないまま登るより、親しみが増します。昨日、北横岳の山頂からは全容を見れなかったので猶更。

竜源橋に到着。ここからも登山道が伸びているので登山可能。その場合は北横岳と蓼科山の間を通り、「天祥寺原」というところから蓼科山に登るみたい。ただし、ネットで調べたところ、冬季にこのルートで登っている人は少ない様子(ラッセルが必要かも)。

今季最強の寒波直後の高気圧に覆われ、本日は晴天なり。蓼科山登山口へのアクセスでは北横岳の姿をはっきりと望むことができる。昨日登った山を見れるなんて嬉しい限り。

北横岳、かっこいい山容なんです。ここから見ると蓼科山にも引けを取らない雰囲気がある。

「蓼科山登山口(女神茶屋)」バス停に到着!道路に雪が積もっていたことも影響して、石臼代別荘地からここまで45分もかかってしまった。雪の坂道をえっこらえっこら歩くので、地味に疲れました。

女神茶屋 登山口から登山開始

いざ、人生2回目の冬山登山へ!昨日は出番がなかったピッケルの感覚を掴みたい。蓼科山はかなりの急登らしいので、ちょうどいい。

しかし、ピッケルとは・・・まさか我が人生でピッケルを手にする日が来ようとは。RPGの武器じゃあるまいし、日常生活との乖離感が半端じゃありません。

ちなみに、蓼科山はピッケルがないと登れないということはなく、ストックの人もいれば、ストックもピッケルもなしで登っている人もいました。割合で言えばピッケル持ってる人が圧倒的に多かったですけどね。

登山口は女神茶屋から道路を挟んで反対側、蓼科山は冬でも人気なのでしっかりとトレースがあります。

雲一つない快晴、滑らかな雪原、開始早々すばらしい景色に迎えられます。

勾配がきつくなった所でピッケルを杖にして使ってみる。岩の上にスピッツェ(下の尖がっている所)を置く感覚や写真撮影時のピッケルの携帯まで、今回の登山で試行錯誤。

「ピッケルを杖にして使う」っていうのが、実際どうなのか試してみると、急登ではストックより遥かに使いやすかった。ストックだと長すぎるんですよね。

便利な一方で、写真撮影の時にスピッツェでウェアを破らないよう注意が必要だったり、気を遣う面も。

昨日に続き今日も素晴らしい紺碧の空。白いカラマツの樹林帯を、何度も空を見上げながら歩いて行きます。

北横岳の樹林帯では雪がモッサリ積もっていたけれど、蓼科山の下の方では木々がスラッと伸びているので、雪の付き方はおとなしい。隣接した雪山同士でも様子が異なるものですね。

 

天気が良く、樹林帯の中は完全無風なので暑いくらい。アウターシェルは脱いでフリースで行動しているけれど、それでも十分暖かい。「冬山は汗をかかない位のスピードで歩く」って読んだんだけど、ペースを保つのが難しい。ついつい早くなっちゃう。

今日は暖かいコーヒーより冷えたポカリスウェットが欲しくなる1日でした。

基本は樹林帯の中だけど、場所によっては展望が広がり、中央アルプスがよく見えます。北八ヶ岳は最高にいい天気なんだけど、他の高山は少しガスっぽい。

蓼科山はこれ以上ない快晴です。

晴れた冬山の頭上にはこんな空が広がってる。冬山は確かにリスクが大きいけれど、この景色を知ってしまうと何度でも来たくなってしまいます。夏山では見れない「白い写真」が撮れるのもたまらない。

白って写真にすると本当にきれいなので、写真好きにはたまりません。

山頂へ近づくに連れ、勾配が増してきました。…暑い。

昨日の北横岳はそこまで勾配がなかったので、本格的な登りは初めて。ピッケルちゃんが大活躍の1日です。

樹林帯を抜け、山頂へアタック!

長~い樹林帯を終え、山頂直下の道に突入。「蓼科山登頂まで後少し」意気揚々と進むものの、森林限界超えると風がすごい。樹林帯は無風だったので暖かかったけど、一歩抜けるとそこは爆風。

振り返れば目の前には八ヶ岳!今日登っている人は気持ちいいだろうなあ。

八ヶ岳の右手には南アルプスが見えますが、雲が少しかかってしまい、あまりはっきりとは見えず。

 

蓼科山頂ヒュッテ方面にトラバースすれば・・・

蓼科山登頂

蓼科山(2531m)登頂です!

厳冬期登山、登頂の喜びも束の間・・・風がやばい!!!風下側で撮っているから風雪が目に入り、開けてるだけでも辛かった。

蓼科山の山頂はとにかく広い。さっきまでの暖かさが夢幻だったかのように、山頂は凍てつく寒さ。-10℃位らしいけれど、風が強いのでそれ以上に感じるなあ。

山頂ど真ん中「蓼科神社奥宮」に寄りつつ、反対側に行ってみます。

西側には方位盤らしきものがあり、すごい大きさのエビの尻尾が成長してます。

吹きさらしの山頂の中でも、西側の強風は別格。手袋を突き抜け、冷たい風が手の先を苛めてくる。景色は最高なんだけど、そうそう長居もしていられない。

先日の寒波の影響か、霧ヶ峰(写真左奥)も真っ白になってます。

霧ヶ峰の奥に、ずらーっと並ぶ北アルプスの山脈。雲のせいでうっすらとではあるものの、北アルプスの連嶺が広がっているのが見えました。場所的には霧ヶ峰の奥に乗鞍岳、霞沢岳、穂高岳、槍ヶ岳・・・と、日本を代表する脊梁山脈がそこに。

次に来るときは是非とも北アルプスの山嶺をしっかりと眺めたい。

この体感温度だと、山頂は居れて30分が限界か。雪景色がきれいすぎるので、名残惜しい気持ちはあれど、手が痛くなってきたのでそろそろ退散です。

蓼科山頂ヒュッテ

せっかくなので蓼科山頂ヒュッテを見にくると、めっちゃ埋もれてる。もちろん冬季休業中。

八ヶ岳に思いを馳せながら、下山を開始します。それにしても八ヶ岳はかっこいい。それぞれのピークが鋭く、はっきりとした形をしている。特に主峰の赤岳と阿弥陀岳は際立ってますね。

雪がびしばし当たって顔が痛いのなんの。実際目が開けられないくらいの風雪なんですが、写真だと爽やかですね。樹林帯まで気合で進もうかとしばらく歩くも、下を見ながらだと危ないのでゴーグル着用。風下側で強風に拭かれると、寒い云々の前に目が開けられません。ゴーグルは絶対忘れないようにしないとです。

 

・・・

樹林帯へ戻れば静かなもので、来た道を一気に戻ります。実は、次のバスに間に合うか間に合わないか微妙なライン。気持ち駆け足で降りてきました。

登山口まで戻り、蓼科山無事に登山完了!

このバス停が冬も使えたら楽ちんなんだけど。ここから再び石臼代別荘地まで徒歩です。ただいまの時刻14:19、バスが14:53、下り坂だから大丈夫かと思ったけど・・・。ふたを開ければギリギリの戦い!最後はザック背負った状態で走ることに(涙)

北横岳を見ながらちょっと焦る。

 

14:52に石臼代別荘地に到着!1分差で間に合った。ここからバスで茅野駅へ戻ります。

茅野駅、上諏訪経由でまったり新宿へ

登山が終わりほっと一息。登山中は結局お昼ご飯を食べなかったので、茅野駅の立ち食い蕎麦で遅めのランチ。さすがは信州そば、立ち食い蕎麦とは思えぬお味。

行きは新宿→下諏訪駅→茅野駅でしたが、復路は茅野駅→上諏訪駅→新宿で帰ります。下諏訪からでもいいんですが、下諏訪はバス停が駅前じゃないので、わかりやすい上諏訪をチョイス。

天気に恵まれた最高の登山。ピッケルも実地で経験できたし、バスまで走ったことを覗けば完璧でした。

コースタイム

  • 7:53 茅野駅
  • 8:45 石臼代別荘地
  • 9:10 竜源橋
  • 9:30 女神茶屋 登山口
  • 12:30 蓼科山 山頂着
  • 13:00 蓼科山 山頂発
  • 14:20 女神茶屋 登山口
  • 14:52 石臼代別荘地
  • 15:40 茅野駅
  • 16:20 上諏訪駅
  • 16:45 上諏訪駅 発
  • 20:30 バスタ新宿

登山データ

  • 日程:2017/1/18
  • 行程:2017/1/17 北横岳登山 → 下諏訪(ネットカフェ泊):2017/1/18 下諏訪 → 茅野 → 石臼代別荘地 → 蓼科山 → 茅野駅 → 上諏訪 → 新宿
  • メンバー:単独
  • 天候:晴れ
  • 主なピーク:蓼科山(2531m、日本百名山)

人生初の冬山登山を振り返って

冬山、雪山登山は夏山と比べて格段にリスクが高く、考慮しなければならないことが遥かに多い。雪山に行こうとすれば頭をよぎる「冬山=危険=最悪死ぬ」という方程式。冬はリスクが高いのは確かなので、危険な状況に陥らないための工夫が大切。特に、冬山登山では天候が極めて重要なので、天気とよく相談して登山することが重要かと思います。

北横岳も蓼科山もすばらしい景色を楽しめた一方で、山頂では厳冬期の寒さの一端に触れました。消えていくトレースに怖さも感じた。夏山登山の経験と、机上の知識だけで行けるか心配だったけれど、無事帰ってくることができてホッとしています。

勇気を出して一歩踏み出し、冬山登山始めてよかったです(๑´ڡ`๑)

           

  1. ぴぽぱ十勝 より:

    あはは。楽しいね~♪
    バスの時間に間に合わなくなりそうになって、焦って走ってる様子が。
    いつもピッチリ計画して、焦ることなんか無いようなイメージでした。
    たまにはそういう事もあった方が、読み手としては楽しいです。
    私の場合は、ドジが過ぎますが。それでも珍道中は好評なんですよ。

  2. 清宮 健太 より:

    実は、急いでバスに乗っているのには理由がありまして、
    次の便が2時間後なんですよ(汗)
    ゆっくり下山しても時間があまるし、それならこの便になんとか乗ろうと。
    しかし、山頂で予想以上に時間を費やしたため、結果走ることになりました(汗)
    登山の計画はかなり細かく練っている方だと思います!
    珍道中、予想外、そういったアクシデントの要素がないと、面白くないですよね(その時は必至ですが笑)

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名前:清宮(きよみや)
2016~2017年、自転車日本一周達成。日本一周中に山の魅力に気づき、そのまま登山と山岳写真にハマる。でっかいカメラ担いで日本中の山を歩いています。夢は山ガールと登山すること。


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